徳川家が築いた巨大都市、江戸から近代国家の首都、東京へ。こうした変化を滔々と超え我々の基盤となってきた精神文化の水脈を探る。仏教、神道、儒教、キリスト教、イスラーム教などが、多様性と複雑性を保持しながら平和的に共存している湯島神田上野地区。この地域を中心に、人との繋がり方、集まり方、距離感、振る舞い方つまり共存の基盤となる精神文化が、どのような歴史の中で育まれてきたのかを探り、交流や接続が過剰な現代における新しい展望を示す。