橘樹雅(たちばなみやび)は研究テーマ「出雲」を調査するうちに、国を追われて京都に連行されていた出雲族の存在を知る。在野の研究者・金澤千鶴子(かなざわちづこ)に、大神(おおみわ)神社の主祭神・大物主(おおものぬし)神が素戔嗚(すさのお)尊同様「出雲」の神だと聞いた雅は、奈良に出雲族の痕跡を探し求める。二人を監視する何者かの不穏な動き。大和に存在した出雲村と野見宿禰(のみのすくね)伝説が、雅を真相へ導く。 神話に秘匿された出雲王朝の真の姿が蘇る。出雲編完結!