ウー・ウェンさんのレシピで料理を作ったことがありますか?
レシピに必要な材料や調味料は驚くほど少なくて、手順もかんたん、時間もさほどかかりません。なのに、食べると細胞が芯から喜ぶような。
からだに優しく染みるスープ、素材の味が力強い炒めもの、みずみずしい蒸し料理。小麦粉料理はすこし手間がかかりますが、覚えたら、一生の友となってくれることでしょう。
塩の役割、油の温度の利用の仕方。炒めもの、煮もの、和えものなど調理方法それぞれの仕組み。シンプルなレシピを裏打ちするのは、すべて素材のおいしさを引き出すために考え抜かれた料理のセオリー。
もやし炒めもきちんと作れば立派なごちそうになりますし、家庭では八宝菜を作るより、その8つの素材で違ったおかずを作ったほうがいろんな味を楽しめるし、経済的でもあります。
料理の仕組みを知って、毎日の食事作りを負担なく、楽しく、そして、自由に。
「からだは毎日食べるものでできています。だからヘンなものを食べているひまはありませんよ!」
装幀・造本 有山達也
写真 長島有里枝
イラストレーション 川原真由美