地価上昇率6年連続日本一の秘密は何か。
新世界「ニセコ金融資本帝国」に観光消滅の苦境から脱するヒントがある。
「客数より収益、消費より投資」が回す新しい経済を、富裕層マーケットに精通する著者が分析する。
ローコスト団体旅行によるインバウンドの隆盛はただの幻想だった。かわりにお金を生むのは、国内に世界屈指のリゾートを作ることだ。平等主義に身も心もとらわれた日本人は、世界のおカネがどこに向かっているのか、その現実にそろそろ目覚めるべきではないだろうか。
ニセコ歴20年、金融コンサルタントとして富裕層ビジネスを熟知した著者による、新しい地方創生・観光論。バブル崩壊以降、本当にリスクを取ったのは誰だったのか?
【目次】
第1章 ニセコはバブルなのか?
一棟5億円超の別荘群が出迎え
中国本土資本も進出
第2章 日本の観光投資の敗北と外資による再生
(1)東急から豪州、そしてアジアへ
(2)西武から米国、そしてアジアへ
(3)ラグジュアリーホテル続々開業
第3章 ニセコに世界の富裕層が集まる理由
(1)ホテルコンドミニアムという錬金術
(2)世界的なカネ余りがニセコを後押し
(3)なぜアジア富裕層はニセコを目指すのか
第4章 ニセコの未来
(1)世界最高級リゾートとの比較
(2)「夏も強化」は正論ながら空論
(3)富裕層向けサービスに特化する
(4)新幹線開通と五輪開催
第5章 ニセコに死角はないのか?
(1)「外資VS.住民」と「開発VS.環境」
(2)自然からの警告
(3)縦割り行政の弊害
第6章 観光地の淘汰が始まる
(1)マーケティングより人間の意思
(2)地方創生の幻想と東京
……ほか