就職するだけが人生ではない--40歳を過ぎて本屋を開いた
岩手県盛岡市「BOOKNERD」店主が綴る、現在進行中の物語。
書き下ろしのブックレビュー「ぼくの50冊」も所収。
(本文より)
ぼくは40歳を過ぎてからこの小さな街に小さな本屋を作った。
誰に笑われてもかまわなかった。
それはぼくの人生で、生きることのすべてだったのだから。
これはぼくの、ぼくだけにしか体験し得なかった物語だ。
そしてその物語はいまもなお続いている。
(編集者より)
Instagram上で、ぼくは早坂さんと出会いました。当初は名前も年齢も知りません。
ID名・ブローティガンは、2017年の夏の終わりに
「会社を辞めるので、これが会社員としての最後のランチだ」とポストしました。
それからすぐ。彼はニューヨークに本の買い付け旅に出発しました。
書店でのアルバイト経験ゼロ、出版社にも勤務したことがない、
40歳すぎの早坂大輔は、故郷ではない街「盛岡」に独立系の本屋を開業しました。
店名は『BOOKNERD』。そう、彼は“本オタク”だったのです。
それから2年。ぼくは彼に本を出さないか、と持ち掛けてみました。
それは
「なぜ会社をやめて、本屋をはじめたのか?」
「いまはしあわせなのか?」
「地方都市で商売は成立するのか?」といった疑問に回答してほしかったからに他なりません。
本書に書かれている彼のドキュメンタリーは、
いま、生き方や就職活動で悩んでいる人々の参考になるだろう、と思います。
ぜひ、ご覧ください。