マタギとはただ獲物を狩るだけではない
茨城の石油会社に勤めていた猪俣昭夫さんは、父の死を機に23歳で福島県金山町に帰郷。そこで猟師のマタギたちと深く接し、その技能や知恵を体得する。
以来、仕留めたクマは80頭以上。70歳を超える今でも冬は猟へ向かう。だが、ただクマを仕留めるだけでなく、「必要に応じて獲物を獲り、数を調整することで動物系、自然系の生態を守り、人間と自然の共生を図ることが自らの使命」だと考える。
春~秋には養蜂やヒメマスの養殖、野菜の収穫を行ない、自然の恵みを享受。そんな彼に師事したいという2人の若者も現われた。
奥会津の最後のマタギ。その2年間に密着した。
【編集担当からのおすすめ情報】
マタギである猪俣さんは単なる猟師=ハンターではなく、自然を知り、自然を繁栄させていく術を我々に教えてくれる「サステナブル」な生き方の実践者でもあります。その心豊かな生き方を知ることは、我々の生き方を問うものとなるはずです。