小説家、エッセイスト、デザイナー、絵本作家……様々な顔を持つイラストレーター安西水丸。その名を名乗り始めた1970年代、自身の少年時代の体験をもとに描き、漫画雑誌『ガロ』で発表した物語(漫画)があった。幼少期、育った海辺のまちの湿度、青年期、感傷をはらむ渇いた風、無二の感性が歩んだ青の時代。いま蘇る稀代のイラストレーター・安西水丸の心の風景。復刊。