日本の「都市」の基盤、来歴、そして未来を問う「風景学」の提唱者であり、数多くのまちづくりの現場にも携わってきた著者が、西欧型の都市との対比の中で、日本の都市の発展原理を問う。「市民」の強い公共性に支えられた西欧型都市に対して、「風土」に根差した民衆の文化から生み出された日本型の自治の特性を見出し、和辻風土学を参照しつつ、風土そのものを豊かに育む都市論を提唱する。