新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行で、切り札として登場したワクチンに注目が集まりました。もともとワクチンは子育ての中で、「予防接種」として、命を左右する重大な感染症を予防する医薬品として、存在はよく知られてきました。しかしそのワクチンとはいったい何なのか、また免疫とは何なのか、その基本的な仕組みはあまり知られていません。新型コロナウイルスワクチンの議論は活発に行われ、さまざまな情報、噂が飛び交っていますが、そもそもの基礎知識を知らずに、まったく誤った認識のもとに語られる話も少なくないのが実情です。本書は、「ウイルスとは?」「生ワクチンとは?」などテーマごと、2ページ見開き展開で、やさしく、しかし基礎知識はしっかり理解できるよう、イラスト図解つきで紹介するものです。また、国内で接種できるワクチンを、ロタウイルスワクチンからインフルエンザワクチンまで、主要14種類を紹介していますので、子育て中の方にも大変役立つ内容となっています。そして、新型コロナウイルスワクチンの誕生によって、ワクチン開発の世界はガラリと様相を変えました。その前代未聞のまったく新しいワクチン、「mRNAワクチン」とは何なのか、さらに開発が進んでいる「レプリコンワクチン」とは? など、未来のワクチンについても、米国立研究機関のウイルス免疫学の第一人者、峰宗太郎氏の監修のもと紹介します。いろいろ意見や判断を下す前に、まずはきちんと知っておきたい一冊です。