青森・津軽地方のばあちゃんの味は、保存の知恵とうまみ使いが支える菜食中心
「津軽あかつきの会」は、青森県弘前市で活動する女性の集い。地域の食の知恵を調査してレシピ化し、後世へ伝える活動を続ける。
彼女たちが手がける津軽の料理には、いま食の世界で注目される学びが詰まっている。
①発酵に代表される保存の知恵――冬季は発酵、塩蔵、乾燥といった手法で食材を保存し、食べつないできた。ニシン、ハタハタ、ホッケ、サケなど、飯ずしのバリエーションも豊か。
②豆・豆製品を駆使する菜食中心の食材構成――自家栽培した野菜や豆類、山で採取した山菜やキノコなどが食材の中心。
③「うまみ」を駆使し油脂や砂糖には頼らない調味――油脂や砂糖が入手しづらかった時代に確立した食文化で、野菜、キノコ、自家製の発酵食品などのうまみを活用する傾向が強い。