分析科学と文献史学の融合を目指す別府大学文化財研究所企画シリーズ第3弾。従来、金属(銅と鉄)は弥生時代に大陸から導入され、古墳時代末期に日本で生産されるようになって以降、国内で生産されつづけたといわれてきた。こうした「常識」にとらわれず、最新の鉛同位体比分析の成果から、日本の銅生産や中世~近世日本の金属流通のありよう、南蛮貿易の意義などに新たな視角を提示する。巻末に戦国時代関連資料の鉛同位体比一覧を掲載。