第165回直木賞受賞作家の受賞第一作!
いま最も注目の歴史作家が描く命の輝き
あの山は命の輝きを永遠に宿し続けるいのちの山――
世界遺産・石見銀山を舞台に、懸命に生きる人々の
生きざまを活写した歴史群像。
代官・岩田鍬三郎の身辺を探るため、江戸から石見国大森銀山にやって来た金吾。代官所で中間として働き始めるが、そこで待っていたのは銀山を支えるため懸命に生きる人々との出会い。
命の危険にさらされながら間歩の中で鉱石を採掘する掘子、重い荷を運び母と妹を養う少年、世を憎み、酒浸りの日々を送る僧侶。そして彼らを慈悲深く見守る岩田鍬三郎……。
さまざまな思いに触れ、金吾はいつしか彼らに魅せられていく。