戦前から看護婦、保健婦として活躍し、75歳のとき三重県最高年齢でケアマネジャー試験に合格。88歳でサ高住「いちしの里」に勤務、97歳の今も現役で働き続ける池田きぬさん。「こんな年まで仕事続けるとは思わなかったけれど」「辞めようとすると、次の声がかかって」。週2回、人手が足りない日に朝から勤務に入る。「年をとっていることにあぐらをかいてはいけない。仕事するならきちんとしないと」。きびきびと動き、入居者1人1人に親身に声をかける。お世話する入居者はほとんどが自分より年下。みなさんが元気になり、家族の方が喜んでくれるのが何よりの喜び……。
「人生100年時代」が叫ばれる今、「いつまで働かなくてはいけないのか……」と暗くなっている人も多い。そんななか、きぬさんの存在は大きな希望。「高齢になっても働く」ことを前向きにとらえる──。そんなメッセージを発する本。きぬさんの仕事観から、これまでの人生、日常生活、上手に生きる知恵まで、心温まる写真とともに語りおろす。