・フィクションでしか描けなかった、日本の人口減少問題の衝撃的な現実――。
・「『小国』に向かう日本」――。海外のシンクタンクが、日本政府の「一億人国家シナリオ」を非現実的とするレポートを公表した。危機感を抱いた内閣府の百瀬統括官や野口参事官は、発足したばかりの佐野首相の指示もあり、人口問題の現状分析(勉強会)と解決のための政策策定に動く。そこで、明らかになるのは、日本の人口問題の深刻な現状と、解決の難しさだった。
・政府内に設けられた「人口戦略検討本部」は、多くの識者の意見を聞き、また議論を重ねて「子ども保険」という画期的な着想を得る。実現に向け法案成立に動き出すが、そこには様々な障害が立ちはだかり……。ミスター介護保険の異名を持つ著者が、豊富な政策現場の経験をベースに、人口問題を真正面から論じたあまりにリアルなストーリー。人口急減の危機に直面する日本人に、厳しい現実を突きつけるとともに、未来の希望を提示する。