僕らに必要なのは「下り坂の哲学」だ。 日本の高齢者人口は世界一、寝たきりも認知症もすぐそこにある我が事だ。なのに、やれ筋トレだ脳トレだと「健康な老い」という無理ゲーにはまって死ぬまで安らげない。僕らに必要なのは「下り坂の哲学」だ。 EBMの大家である名郷直樹さんが、そんな僕らに「安楽寝たきり」から「ことほがれる死」へという道を指し示してくれた。老いを楽しみ死をことほごう、これは僕らの時代の人間賛歌です。 --高木俊介(精神科医)