時間経験としての都市。観劇やスポーツ観戦の後の余韻を楽しむ都市計画とモビリティを考える――「余韻都市」の実装へ。
公益財団法人国際交通安全学会 (International Association for Traffic and Safety Sciences :IATSS)の二〇一八年度から三か年にわたる研究調査プロジェクト「都市の文化的創造的機能を支える公共交通の役割」の研究成果をとりまとめ、未来の都市のあり方、それを支える交通、特にいわゆる公共交通の考え方、役割について提言するもの。
都市の歴史的文脈、文化的体験の種類の多様性に留意し、都市の中での時空間の意味、移動の意味の再考に踏み込み、その上で、公共交通につながる空間の課題、交通結節点や車両を含む公共交通のインフラの課題、公共交通を支えるシステムの課題に触れ、連続性やスケール感、移動の選択肢や自由度、情報提供や運賃制度も含めたMaaSの動向も踏まえた提言となっている。