①45歳女子主張の9級低髄液圧症候群は検査所見認められずブラッドパッチによる症状改善も認められないと発症を否認し、11級脊柱変形及び12級両肩関節機能障害の残存も否認して自賠責同様14級9号後遺障害を認定した ②23歳女子主張の9級脳脊髄液減少症の発症は各検査の画像所見及び起立性頭痛は認められずブラッドパッチ治療の効果も限定的として発症を否認した ③自賠責12級7号右膝関節機能障害等併号11級後遺障害を残す20歳男子医療技術専門学校生の逸失利益をセンサス男子大卒全年齢平均を基礎収入に67歳まで20%の労働能力喪失で認定した ④自賠責11級4号歯牙障害を残す22歳男子学生の後遺障害逸失利益を歯牙障害が11級の労働能力喪失に直結しないとセンサス男子全年齢平均を基礎収入に43年間5%の労働能力喪失で認定した ⑤自動二輪車を運転停止中に後続乗用車に追突された61歳男子のPTSDの発症を否認し、左右上肢しびれ、左下肢醜状等から併合14級後遺障害を認定した ⑥原付自転車を運転走行中に加害者不明の追越車両に接触されて転倒した50歳女子の頸部痛を労災同様14級認定し、既往の椎間板変性等から2割の素因減額を適用した ⑦頸椎捻挫等から自賠責14級9号認定を受ける34歳女子は誇張して説明する傾向にあり自覚症状も誇張されたものと考えられ事故約半年後にサーフィンを再開からも後遺障害逸失利益の発生を否認した ⑧Vの施術費を支払った甲損保のY整骨院に対する不当利得返還請求は調査日にVの通院認められずYが作成した施術費明細書の記載等は信用できないとYの不正請求を認め甲損保から受領した保険金の4分の3の返還を認容した ⑨自動二輪車で信号待ち停車中にY貨物車にクリープ現象で追突された30歳代男子Xの頸椎捻挫等の受傷を認め、検査画像や行動調査等から後遺障害の残存を否認し、Xの甲損保に対する支払保険金の不当利得返還義務を認めた ⑩大型信号交差点で先行転回被告大型バスに衝突された後続右折原告乗用車の過失を1割と認定した ⑪原告会社の従業員が荷下ろし中にダンプセミトレーラを横転させ全損になったとの保険金請求は荷台の仕様変更は「法令により禁止されている改造」に当たり、ダンプ装置が「部分品」に当たると免責条項により請求を棄却した ⑫男子会社代表取締役Aが乗用車を運転して岸壁から海中に転落して死亡はEDRの解析結果やAを取り巻く極めて厳しい経済状況等から自らの意思に基づく故意事故と認定し偶発的な事故の発生を否認して保険金請求を棄却した ⑬Xが被保険車両でBを受傷させた本件事故に関しXと甲損保の間で示談等の代行業務に係る委任契約の成立は認められず、甲損保が収集した本件資料は自己の業務として行った等から収集した資料全てについてXに開示する義務はないと否認した