• Author(株)自動車保険ジャーナル

自保ジャーナル No.2104 2022.2.24

①自賠責1級1号後遺障害を残して職場に復帰し1人暮らしの46歳男子会社員の後遺障害逸失利益を事故前年収入の8割を基礎収入に認め、加齢とともに介護の程度が大きくなっていく等から日額1万円で将来介護費を認定した ②停車中に追突され現在も治療中とする33歳男子主張の脳脊髄液漏出症の発症及び頸髄損傷の受傷を否認し事故後約2年4ヶ月で症状固定と認定した ③30歳代男子給与所得者のTFCC損傷による左手関節痛を自賠責同様12級13号認定し10年間14%の労働能力喪失で後遺障害逸失利益を認めた ④42歳男子原告の左肩関節機能障害はゴルフスイングを撮影した動画を見ても周囲のゴルファーと比較してコンパクトなスイングから左肩の可動域制限を否定できないと自賠責同様12級後遺障害を認定した ⑤自転車に搭乗して停止中にY乗用車との衝突回避のために身体を捻り受傷したとする58歳女子X主張の12級胸腰椎部運動障害及び肩関節機能障害を否認し因果関係のある治療期間を6ヶ月間と認定して2割の素因減額を適用した ⑥Y車両に追突された第1事故から約5ヶ月後のZ車両に追突された第2事故でY及びZの共同不法行為を否認し第2事故以降分の損害については寄与度に応じて割合的に算定するとしてY2割、Z8割の寄与度割合で認定した ⑦青信号交差点の横断歩道を横断中に右方から左折してきた被告乗用車に衝突された原告自転車に安全確認不十分から1割の過失を認定した ⑧対向センターオーバー被告乗用車との衝突を避けるため警笛を吹鳴等せず対向車線に進出した原告個人タクシーの退避行動に責められるべき点は認められないとし被告車の一方的過失を認定した ⑨優先道路を直進中に劣後道路から早回り右折した被告原付自転車に衝突された原告自動二輪車は制限速度時速40㌔㍍を超過して走行したとし5%の過失を認定した ⑩自転車で走行中に被告所有道路の陥没に前輪を落とし転倒して受傷したとの原告の主張及び供述はその全体が事故を偽装した虚偽である可能性を否定し難く、事故が発生したと認めるのは困難として請求を棄却した ⑪X所有建物の全焼による共済金等請求はXには経済的には困窮していないが動機があり火災時の行動は不自然で火災の発生を予め知っていた等からXらにより敢行した故意放火であるとして請求を棄却した