「結局、社会学って何?」
古典的理論からANTまで,100年以上にわたり各々の時代と格闘し,不断に生まれ変わり続けてきた社会学理論。
その変遷と試行錯誤の軌跡を,世界史的背景とともに平易に解説し,社会学そのものへの理解を促す必携入門書。
文献案内や授業用資料も充実。
「社会は「身近」なものだけで成っているのではなく,数十年前,百年前,もしかしたらもっと前からの歴史や,地球の裏側の国どうしの関係のような,「身近でないもの」からも成っている複合物でもあります。そうした「身近なもの」と「身近でないもの」が絡まり合う社会を前に,自らの問題意識と対処策をえぐり出すということが,本来社会学を学ぶ人に求められることではないでしょうか。」(「はじめに」より)
●著者紹介
木村至聖(きむら しせい)
1981年生まれ。甲南女子大学人間科学部准教授。
京都大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学,博士(文学)。
専門は文化社会学,地域社会学。とくに社会現象としての文化遺産に注目している。
単著に『産業遺産の記憶と表象――「軍艦島」をめぐるポリティクス』(京都大学学術出版会,2014年,地域社会学会奨励賞)。
共編著に『社会学で読み解く文化遺産――新しい研究の視点とフィールド』(新曜社,2020年),『巨大ロボットの社会学――戦後日本が生んだ想像力のゆくえ』(法律文化社,2019年)。
共著に『〈つながり〉の戦後史――尺別炭砿閉山とその後のドキュメント』(青弓社,2020年),『ポスト情報メディア論』(ナカニシヤ出版,2018年),『炭鉱と「日本の奇跡」――石炭の多面性を掘り直す』(青弓社、2018年)ほか。