現役の介護職員が、認知症がある人自身の気持ちになって描いた絵本。「ずっとがんばってきたわたし。でも、さいきん、わからないこと、できないことが増えてきました……」この絵本は、認知症がある人本人が主人公です。現役の介護職員が、認知症がある人たちと日々接するなかで、介護される側の気持ちに寄り添い、描き上げました。近親者を介護する中で、私達は「本人のために」と、一方的な答えを押し付けていないだろうか……。そんな、人間の尊厳について考え直すきっかけになる1冊です。「一方的な押し付け」は、介護の現場に限ったことではありません。育児中、子どもたちに対してや、その他あらゆる人とのコミュニケーションにおいて、大切なことに気づかされる1冊です。