従来、住民の先頭に立って活動を牽引するまちづくりリーダーが大きな役割を果たしてきたが、最近のまちづくりはちょっと違う。傑出したリーダーはいなくても、なんとなく集った人々が、その時々に応じて手をつなぎ、軽々と実行に移してゆく。その際、専門家の重要な役割は、人々が集まり、相互作用で創発性を誘発する場の仕掛けであり、運営である。そんな創発的なまちづくりと、それを誘導する専門家のあり方を、広島を拠点に活動する研究者やコンサルタント、メディア、行政職員が、各々が手がけてきた事例にもとづき紹介する。