• Author㈱自動車保険ジャーナル

自保ジャーナル NO.2113 2022.7.14

①5級2号高次脳機能障害主張の38歳男子の認知機能障害は一般就労を維持できないとまでは認められず、社会的行動障害が労働能力全体を大きく制限するとは認められないと自賠責同様9級10号高次脳機能障害を認定した ②自賠責9級10号高次脳機能障害を残す89歳女子は認知機能改善され、認知・情緒・行動障害が社会生活等に与える影響は「年齢による機能低下と区別は困難」等から本件事故による高次脳機能障害の残存を否認した ③自賠責14級9号認定の右小指用廃を残す16歳女子X主張のRSDの発症はXを診察した主治医の意見書は信用することができ、自賠責保険の認定基準の要件を満たしている等から12級13号RSDを認定した ④10級11号右股関節機能障害を残すてんかん既往有する30歳女子会社員の逸失利益を若年者とはいえない等からセンサス女性全年齢平均を否認し事故前日額の年収換算額を基礎収入に27%の労働能力喪失で認定した ⑤自賠責非該当の16歳男子主張の9級10号左不全麻痺等を14級9号認定しセンサス男性学歴計全年齢平均を基礎収入に5年間5%の労働能力喪失で後遺障害逸失利益を認定した ⑥X乗用車で停止中にY乗用車に追突され受傷したとするXはX車に加わった衝撃は軽微でXの供述等は時間を追うごとに衝撃が大きくなる方に内容が変遷している等からも受傷を否認した ⑦男子原告主張の12級13号左肩関節痛及び12級6号左肩関節機能障害は他覚的所見に乏しいと否認し、14級9号頸部痛等は永続性を有するとは認められないと後遺障害の残存を否認した ⑧本件事故1から本件事故2まで約1ヶ月、本件事故2から本件事故3まで約9ヶ月半以上の時間的間隔等から42歳男子主張の共同不法行為の成立を否認し、本件事故1及び本件事故2の消滅時効を認め、本件事故3の消滅時効を否認した ⑨交差点付近の路外に右折青色矢印か赤信号で右折してきた対向被告貨物車に衝突された原告原付自転車は法定制限速度を超える時速40㌔㍍で漫然と直進し被告車の発見が遅れたと4割の過失を認定した ⑩左方3㍍残して道路右側に停止後合図直後に左方に発進した被告タクシーの左側後部に衝突された後続原告自動二輪車に適切な回避措置を行うことが不可能とはいえないと1割の過失を認定した ⑪圧雪道路の丁字路交差点を直進中のX車が左方路から進入してきた被告車との衝突を避けようと右にハンドルを切り対向車線に進入してZ車と衝突は被告車のX車に対する進行妨害は認められないと被告車の過失を否認した ⑫原告駐車車両の開けた運転席ドアと後方から進行してきた被告大型特殊車の接触で接近する被告車を認識しながらドアを相当程度開けたまま乗車した原告車の過失を5割と認定した

>> 続きを表示