「 歎異抄」は、司馬遼太郎や吉本隆明、西田幾太郎などの知識人にも多大な影響を与えた宗教書です。中世最大の宗教者であった親鸞の生の言葉を聞いていた弟子が、親鸞没後の世界にはびこる「異説」を「歎き」、正しい言葉を伝えていこうというのが基本スタイル。「善人なおもって往生を遂ぐ、いわんや悪人をや」など、一見平易でありながら逆説の効いた表現や、奥書には「みだりに見せてはならない」という一文があるように、時代を超えた命題を提示し、ずっと考え続けられる、奥深い魅力を持っています。古今東西の多数の名著を解読してきた著者が図解する「歎異抄」から、現代を生きていく「地力」を受け取ってください!