東洋と西洋のあらゆる知を独学で総合しようとした型破りな明治の博物学者、南方熊楠。郷里の和歌山に発し、東京、アメリカ、イギリスにわたる、彼の青春時代の研鑽と放浪の旅のあとを日記や手紙、スケッチなどを手がかりにしてたどる。好奇心にみちた、真剣にして奔放な生きざまが、今甦る。