イギリスのシリー諸島付近は航海の難所です。ある夜、嵐で船が沈み、乗客30人が岩にしがみついていたとき、パフィン島の灯台守ベンが手漕ぎボートでやってきて、全員を救出してくれました。助けられた乗客の中にいた5歳の少年アランは、この夜のことを忘れず、ベンが描いた船の絵をもらって大切にしていました。学校を卒業するとすぐ、パフィン島に向かい、なつかしい灯台守に再会します。一羽の傷ついたパフィンを看病することで、ベンとアランは家族のように絆を深めていきます。パフィン島が、文字どおりパフィンでいっぱいの島になるまでを、人と人のつながりをからめて情感豊かに描きだす物語。オールカラーのすばらしいイラストに飾られた贅沢な作品です。