農業や林業を出荷額だけでみるとGNPのわずか3%にしかならない。これは、GNPというものが「フロー」の集積のうえで成り立つ数字だからである。しかし、農業は「フロー」でとらえてはならない。「ストック」としての面に大きな意味がある。つまり農業は、短期的なコストと利益の相関ではなく、国民的な財産と考えるべきなのである。それだけの意識転換で農業に対する見方はずいぶん変わってくる。