本書において試みようとするのは、日本人が異文化間コミュニケーションの問題に対していかなる視角からアプローチしていくべきなのかを明確にし、考え方の方向性を示唆することである。そのためには、日本にとって異文化社会として最も重要なアメリカと中国とを取り上げ、日本と両国との間にどういったかたちでコミュニケーションのギャップが生まれ、それがどういった文化的な背景のちがいにもとづくものなのかを明らかにしていきたいと考えている。