「麻を織るのは糸を紡ぐところから始まるのですか?」「いんや、種をまくところからだ」 ──この一言に衝撃を受けた著者は、全国の農漁村を訪ね歩く。1970年代に聞いた明治生まれの女性たちの話には、時代を越えて響く〈温かさ〉と〈豊かさ〉があった。 農漁村に生きた明治生まれの女性たちの記録。庶民の歴史。上巻=北海道・東北・上信越他篇。