竿、よいライン、リール、ウェーディング、昆虫とフライ、作家たち。英国、日本、北米、ロシア、中国――世界の川を釣行して、答えのない問いを発し続ける悦楽を描き、「人生の時間」の意味を鮮やかに浮き彫りにする。疑似餌(フライ)を使って魚と向き合うフライフィッシング。紀元前に始まり今日スポーツとして親しまれるその歴史から、竿やフライの進化、文学者が好んで描いた釣り、魚に与えるストレスの問題まで、フライフィッシングがもつ奥深い世界に浸り、自然と深く関わる方法を探る。