人間が存在しなければ環境問題は起こらない。これは、環境問題の原因を遡るとき、誰の目にも明らかな事実である。それでは、環境問題の原因者である人間とは一体どういう存在なのか。そして、もし「人間とは何か」という問いに的確に答えられれば、環境問題を理解するうえでも、それを解決するうえでも、新たな展望が開けるのではないか。そのような見通しのもと、まず人間を定義したうえで、環境問題を体系的・包括的に把握し、その根本的解決策を提示したのが本書である。