多様性や人権が語られる反面、新たな形の差別や偏見が社会をむしばむ。そんな時代を生きる若者たちに、大人は何を伝えられるだろう。神奈川県で反差別と多文化教育に取り組む2人からのメッセージ。
[目次]
この本を手にとってくれたあなたに――ぼくらは、どう生きるか
第1部 ヘイトってなんだろう?
1時間目 見えないものを見ること――この本を読むための助走として(金迅野)
2時間目 多民族・多文化の街、川崎での出会い(風巻浩)
3時間目 ヘイトは何を壊してしまうか(金迅野)
4時間目 ヘイト現象を考えるための基礎知識――ステレオタイプ、偏見、マイクロアグレッション、差別、特権(風巻浩)
第2部 差別の歴史の上に立つぼくら
5時間目 この国で外国人はどう生きてきたか(風巻浩)
6時間目 「入」の現在と「出」の歴史――日本の「移民」の歴史、1990年代以降の日系人、そしてぼくら(金迅野)
7時間目 ヘイトの被害が生むもの(朴錦淑さんへのインタビュー)
8時間目 人種差別(レイシズム)とジェノサイド(風巻浩)
第3部 「ともに生きる」ためのレッスン
9時間目 ぼくたちは差別と無関係なのだろうか(風巻浩)
10時間目 「ともに生きる」というけれど(金迅野)
11時間目 ヘイトをのりこえる、ぼくらのあり方は――アジア市民、アライというあり方(風巻浩)
12時間目 「学びほぐし」と 「共感」について(金迅野)
エピローグ 「われわれ」とはだれだ?(金迅野)