「梁塵秘抄」や「閑吟集」から、明治・大正の唱歌、童謡にいたるまでがたどられ、後白河院から北原白秋にいたる日本人の感性の豊かな流れが、浮き彫りにされる。連歌や連句をめぐっては、芭蕉とオクタヴィオ・パスが、ともに論じられる。「写生」をめぐっては、子規、虚子と、夏目漱石が、挿話をまじえて語られる。詩人・大岡信があなたに贈る、日本文学の旅への誘い。