05年の「郵政民営化」を焦点とした、熱病に浮かされたような衆議院議員選挙から3年が経ち、ようやく小泉改革の真相が明らかになりつつある。それはアメリカをビジネス・モデルとして、「官から民へ」の掛け声のもとに日本中が右往左往した5年間だった。原著刊行から「大恐慌前夜」までの3年間を検証した書き下ろし100枚を加え、「民営化」という「観念の罠」の真相を浮き彫りにする。