ベストセラー「書店ガール」シリーズの著者による、書店を舞台としたミステリー。書店員の椎野正和は、ある朝届いた積荷の中に、少年犯罪者の告白本を見つけて驚く。それは十七年前に女子中学生が惨殺された事件で、正和の同級生が起こしたものだった。しかも正和は共犯と疑われたのだ。書店業界が「売るべきか売らないべきか」と騒然とする中、その本を読んだ正和は、ある違和感を覚えるのだが……。出版・書店業界の裏事情を巧みに盛り込んだ、慟哭のミステリー。『書店員と二つの罪』を改題。