804年。遣唐使船で、ともに超大国唐を目指した二学僧。運命は二人を、協力者からライバルへと変える。天台の「正統」理論を学び、日本仏教千年の礎を築いた最澄。勃興する「新思想」密教を学び、独創的な世界構造論を樹立した空海。二巨人が思索を重ねた「一念三千の哲学」「マンダラ理論」等を読み解き、「日本仏教」誕生の瞬間に迫る。