世界の美術館に収蔵された名画には、描いた画家本人でさえ気づかないうちに、ユダヤの知恵を伝えるものがいくつもある。ユダヤ教を深く学び、自らもユダヤ教に改宗した著者が、その一つひとつを読み解く書。ミケランジェロの『アダムの創造』で、神とアダムの指先が触れそうで離れているのはなぜなのか。そこで人類に問われていることとは? また、ブリューゲルの『バベルの塔』が伝える、子どもの教育でもっとも重要なものとは何か。ミレー『落穂拾い』が、富める者の義務として教えていることは――?
約50点の絵画をカラーで収録。歴史的な名画を鑑賞しながら、現代を生きるための知恵と勇気、哲学、そして私たちに問われていることを学べる本。ヘブライ聖書(旧約聖書)に興味がある方はもちろん、西洋美術をより深く、多様な視点で捉えたい方にもおすすめしたい。