なぜ幼稚園では子どもたちに大声で歌わせるのか? 音楽は、いつから間違ってはいけないものになったのか? なぜ人は歌うことを恥ずかしがりはじめたのか? 「情操によい」とはなんなのか? そもそも、音楽とはほんとうにいいものなのか?
あなたが思う「音楽」は、ほんらいの「音楽」の姿なのでしょうか? もともと「音楽」が持ち合わせない「かたくるしさ」に 無意識に、そして、進んで身を投じてはいないでしょうか?
明治期における、西洋音楽の性急な受容がもたらした 日本人のいびつな音楽観を、 音楽教育/子育てといった観点から照らしだす、 新しいかたちの音楽論です。
◆目次 序章 楽しい音楽 第一章 こども用の音楽 第二章 壊れやすい音楽 第三章 はずかしい音楽 第四章 むずかしい音楽 第五章 へたくそな音楽 第六章 わらべうたと唱歌 第七章 標本の音楽 第八章 音楽は、いいものか 終章 音楽の見取り図