本書は、首都圏で活動するアイヌの人々自身によるライフストーリー(自らの人生の歩みを振り返る物語)の語りを集めたものである。レラ・チセ(アイヌ料理店)という場で、多くのアイヌ民族との出会いに恵まれることによって、本書を著すことができた。本書の読者の方々が、実際に、アイヌ料理店「レラ・チセ」や首都圏で行われているアイヌ民族のイベント等の場に足をはこんでくださることで、現実の出会いが生じていけば、対話はより直截に循環する。新しい理解を紡ぎだしつづける対話的なつながりがどこまでも広がり、多くの人びとを巻き込みながら循環しつづけることを切に望んでいます