育児の出発点は見つめあうこと。一と関わりあう力をのばす保育を 赤ちゃんは自分の気持ちをことばで表現することができません。どうしたら赤ちゃんの気持ちをわかってあげられるのでしょうか。まずは、赤ちゃんの顔をじっくり見つめてみましょう。すると、赤ちゃんの思いを探り当てるようなことばがわいてきます。どんな時、赤ちゃんの目が輝くのでしょうか。赤ちゃんが目を輝かして見ているものを、大人も見つめてみましょう。子どもが体験している世界に大人が入っていくことから、共感が生まれ、子どもの心が見えてくるのではないでしょうか。 20数年、公立保育園で保母として働き、いま乳児保育の第一人者として養成校で指導、各地の研究会や母親教室で育児の楽しさをアピールしている著者が、ずっと気になっていた「心の育ち」に焦点をあてて書きおろした育児書です。 授乳、おすわり、はいはい、他児への関心、愛着、離乳食、おむつ、歩きだす、ものの奪い合い、見立てと模倣、一語文の獲得、探索、絵本と紙芝居、欲ばり、いたずら、かみつき、排泄、葛藤……など、具体的な内容は、乳幼児保育のテキストに、また子育ての手がかりに役立つことでしょう。