「僕は野菊がだい好き…民さんは野菊のような人だ」江戸川の矢切の渡しにほど近い明治初期の農村を舞台に、17歳の民子とふたつ年下の政夫の間に芽生えた可憐な恋。だが、悲しい別れの日がやってくる…。純愛名作「野菊の墓」ほか短篇2篇を収録。