"叙事的演劇"を唱え、"異化効果"など数々の実験的な手法を取り入れ、演劇の革新を精力的に実践したドイツの劇作家・詩人ブレヒト。ブレヒトの数ある戯曲の中でも『三文オペラ』と並んで最もポピュラーなこの作品は、三十年戦争を背景に、「肝っ玉おっ母」と呼ばれる一庶民の目線から戦争を捉えた反戦劇である。