僕はゲイかもしれない。だから苦しいんだ。
クラスメイトに「ホモ動画」を観ていることを知られた、たすく。 自分の性指向…ゲイであると皆に知られたのではないかと怯え、 自殺を考えていた彼の前に、「誰かさん」と呼ばれる 謎めいた女性があらわれた。 彼女は、たすくを「談話室」へと誘う。 そこには、レズビアンである大地さんがいて…。
尾道を舞台に描かれる、性と生と青春の物語、第1集。
【編集担当からのおすすめ情報】 『隠の王』『少年ノート』『ぶっしのぶっしん』を描いた 鎌谷悠希氏が、長年あたためてきた構想を「今ならば 描けるかもしれない」と執筆を決意した渾身作、 そのテーマは「性と生」です。
2015年は、東京・渋谷区で「男女平等及び多様性を尊重する 社会を推進する条例」(同性パートナーシップ条例とも)が 施行されたことをはじめとして、同性愛者などのいわゆる セクシャルマイノリティ周辺の諸問題について、 大きな注目が集まった年となりました。
そんな中で本作が描かれたのは(タイミングとしては) ほとんど偶然なのですが、自分の性に悩み苦しみ、 やがてわずかな希望を見出す少年を描いたこの作品を、 セクシャルマイノリティ周辺の諸問題に関心を持つ 多くの方にもぜひ読んでいただきたく思っています。
鎌谷氏の美麗なタッチで描かれるキャラクター達や、 坂と海と猫の町・尾道の風景にも注目です…!