生態系を破壊しがちな外来種だが、実際には、環境になじめず死滅したり、定着して受粉や種子伝播を手助けしたり、イタドリやホテイアオイなど、人間が破壊した生態系を再生した例もある。著者は、孤軍奮闘する外来種の“活躍” 例を、世界中から集めた。「手つかずの自然」が失われている昨今、自然の摂理のもとで外来種が果たす役割を「新しい野生( ニュー・ワイルド)」としてあえて評価する。悲観論に陥りがちな地球環境問題に希望をもたらしてくれる作品。