クリミア戦争で英仏と戦う祖国を離れて折衝に臨むプチャーチンの艦船が地震、津波で被害を受けて沈没し、乗組員五百人が上陸する事態に。厳しい折衝を終え、幕府の配慮で完成した「戸田号」で帰国の途につくプチャーチン。日露関係のみならず、日本外交史において最大の功労者ともいうべき川路聖謨の生涯。
安政の地震、津波でロシア艦船「ディアナ号」は沈没し、乗組員五百人が上陸する未曾有の事態に。誠意を持っての折衝は国を救えるか?
※本書は、1999年4月に講談社文庫より刊行された同名作品を改訂し、文字を大きくして二分冊したものです。