あのボブ・リー・シリーズの巨匠スティーヴン・ハンターが、硝煙渦巻くスナイプ・アクションの世界を離れ、ヴィクトリア朝ロンドンの歴史の闇へと降臨! 英国犯罪史上最大のミステリー、ジャック・ザ・リッパーの謎に迫る!
1888年8月31日、ロンドンのイースト・エンド、ホワイトチャペル地区。弦月の夜、男は誘い込んだ娼婦の喉を切り裂き、腹をえぐり、はらわたを切り裂いた。 事件の発生を聞きつけた夕刊紙〈スター〉の記者ジェブは、早速現地に向かい、 惨死体を目の当たりにして、他社に先んじてスクープをとる。 その後も凄惨な凶行を次々と重ねてゆく恐るべき殺人鬼。 ジェブは、とあるパーティで知り合った音声学の碩学デア教授に推理面での 協力を得ながら、犯人の正体を暴き出すべく、事件の捜査にのめりこんでゆく……