フォークソングが一世を風靡した頃、奇妙な曲「自衛隊に入ろう」が話題になった。「あたりさわりのないことを歌いながら、皮肉や揶揄などの香辛料をパラパラふりかけるやり方が好き」な高田らしいデビュー曲である。以後、世の流行に迎合せず、グラス片手に飄々と歌い続けて40年。いぶし銀のような輝きを放ちつつ逝った、フォークシンガー高田渡の酔いどれ人生記。