ほとんどの先進国で所得格差が拡大するなか、キャリアを追求する男女の平等化は進んだ。しかし、高学歴の女性たちがジェンダー平等化の先頭に立ついっぽう、従来通りの性別分業を続ける人びともいる。学歴の似た者同士が結婚するようになった結果、社会が二極化する恐れがある。二極化はさらなる少子高齢化を招き、次世代を育てる上での不平等にもつながる。比較福祉レジーム論の第一人者による、平等と効率の同時達成にむけた、具体的な提言の書。日本の状況についての本格的な解題を付す。