高校卒業の日、積年の怨みを自殺という形であてつけようと、伊豆山中に死に場を求めた神保康明は、そこで奇妙な老人と少女に会う。「二十年後を待て」それが老人の放ったメッセージ。死を思いとどまった康明は、やがて愛妻家で子ぼんのうのよきパパとなる。だが、二十年後の同じ日、平和な暮らしをしていた康明に、突然復讐の鬼が取り憑いた。何も知らぬ妻の前では理想の夫を演じながら、陰では人の頭を打ち砕く殺人鬼。その背景には常識を超えた驚愕の真相が。