新元号「令和」決定!
『万葉集』1200年目のベストセラーに。
『万葉集』は何のために編集されたのか。漢字で〈やまと歌〉を書くための技術をどのように開発し、それが歌にどのような広がりを与えたのか。万葉の歌の魅力を堪能しながら『万葉集』の全体を一望する。
〈目次〉
はじめに
第一章 『万葉集』という「書物」──「やまと歌」による〈歴史〉の創造
【第一章のための基礎知識】
一 「書物」としての『万葉集』
二 皇統の《始祖》──一番歌・雄略御製
【コラム1・一番歌はいつ作られたか】
三 満ち足りた実りの国──二番歌・舒明御製
四 歴史上の舒明天皇
【コラム2・不思議な標目】
五 天皇による統治の完成への歩み
六 藤原宮の主・文武天皇
【コラム3・皇位継承の次第を示す配列】
七 巻子本であった『万葉集』
八 成長する「書物」・『万葉集』
【コラム4・音読から黙読へ】
第二章 万葉歌人たちの詩の技法
【第二章のための基礎知識】
一 額田王の〈媚態(コケットリー)〉
二 柿本人麻呂の想像力
三 山上憶良の悟り得ぬ心
四 大伴家持の孤独
五 作者未詳歌の輝き
第三章 漢字に託す心──漢字で書かれた「やまと歌」
【第三章のための基礎知識】
一 巻一の書記法──記憶に支えられた大胆な表記
二 『万葉集』の《文字法》
三 漢字から「かな」へ
第四章 万葉集古写本の世界
【第四章のための基礎知識】
引用文献一覧/学びの導き手
おわりに