"-彼女の髪に、触ってみたい…"少女が歩道橋を登り、階段の一番上に、ぺた、と差し掛かった時。突然、ぐん、と後ろ髪を鷲掴みにされた感触と同時に、髪の毛が思い切り後ろに引っ張られた。そして、恐怖とともに堕ちていき-。いまだ葉耶の悪夢に苦しむ蒼衣は、葬儀屋の件でさらに自責の念に駆られていく。葬儀屋の蘇りにより自我を保っていた保持者が多く、蒼衣は方々から恨まれていた。周囲は蒼衣を休ませようと気を遣うのだが、"泡禍"解決の依頼は増えていくばかりで…。そして舞い込んできた蘇りの娘が関わる"泡禍"事件に、蒼衣も責任を取るかのように、雪乃と二人で解決に向かうのだが-。悪夢の幻想新奇譚、第十四幕。